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ニューメディアの台頭(07/08/2002) |
2002年7月6日〜7日にかけて、フジテレビ(以下、フジTV)により27時間放送が行われた。その中のイベントの一つに、「1万人のごみ拾い」があった。これは、久里浜〜湯河原までの海岸を、ボランティアの人によって掃除しようという企画である。
ゴミ拾いの会場は15会場あったが、江ノ島会場だけは一般参加不可となっていた。江ノ島のゴミ拾いの時間は7日午前6時〜午前9時までのはずであったが、TVが放映された6時の段階で既にゴミは殆ど片付けられていた。
これはフジTV関係者によって事前にゴミが集められたからではなく、巨大BBSに書き込みをする2chネラーが7月6日(土)〜7日午前6:00頃までの間に江ノ島海岸のゴミを片付けたからである。 もちろん、2chネラーは何の理由も無く掃除をしたわけではなかった。
2chネラーの主な動機は以下の通りである。
動機はどうであれ2chネラーは江ノ島に集結した。そして、フジテレビが到着する前にゴミを殆ど拾ってしまった。フジTVは絵を撮りたい一身で、スタッフ一同にごみ拾いをしているフリをさせて、その映像を放映した。

(撮影:TACTさん)
もちろん、フジTVにしてみればいい迷惑である。地元ボランティアやスタッフによってゴミを拾うシーンを映像で取り上げることで、視聴者に対して「環境」という側面から、感動を促す目的があるからである。このフジTVの目的からすれば、2chネラーの行動は厄介以外の何者でもない。しかし、フジTV自身も、偽善的な企画を放映していると言われても仕方が無い側面もある。というのも、フジテレビ関係者が「ごみ拾い」イベントをしなくても、普段からタバコのポイ捨てや自主的なごみ拾いをやっていたか疑問だからである。
ここで、以下の映像を見てもらいたい。これは、目覚ましテレビ内で流された映像である。注意深く見ていない視聴者からすれば、ただのゴミ拾いの生放送にしか見えない。しかし、よーく見ると。これは生放送と録画を継接ぎした映像なのである。これは、視聴者を欺く行為である。視聴者に生放送にしか見えないような編集をして、視聴者を欺くのは、放送事業者として許されざる行為である。

(フジTVで放映された映像をモーフィングにより修正したもの)
以上フジテレビの放送について言及したのだが、私が問題としたいのはインターネット時代の放送の変革である。
従来までは、地上波放送がメインであったため、視聴者は比較的少ない数の番組から好きな番組を選択して映像を観ていた。また、インターネットが未発達の状況では、視聴者が大衆に対して疑問を投げかける場が無かった。そのため、放送局側は独自の判断で、放送局側に都合のよい放送を行う事が可能であった。
しかし、ITの発達によって、放送局は視聴者の都合をも考えた放送を行わなければいけなくなってきている。インターネットの発達は、視聴者が他の視聴者に対して、放送の歪曲部を告発することを可能とする。また、ディジタルカメラやディジタルTV、オーサリングソフトの発達は、視聴者が手軽に映像を撮れるようにし、また、映像の編集を容易にする。
ディジタル放送が始まると、従来の放送局から放映される映像情報とインターネットにおける映像情報の境が無くなっていくであろう。そういう変革において、既存メディアがどういう行動をとるのかを注目していきたい。当面は、既存メディアは既得権益を利用して政治的な力を利用したり、圧倒的な資本を利用して新興勢力を離そうと試みるだろうが、時間稼ぎしかならないだろう。新しい技術を積極的に取り込んで、放送という分野にイノベーションを起こす勢力が最終的に生き残っていくと私は信じる。
参考文献:
フジテレビジョン(27時間テレビ みんなの歌)(07/07/2002放送)
NHKスペシャル変革の世紀
参考URL:
http://members.tripod.co.jp/fuji1515/index.html
- 湘南ゴミ拾いオフ@まとめ(pdfで保存してみました。)
http://fuji.nurs.or.jp/
- 2ch湘南ゴミ拾いリンク
*本文章は、著作権法32条(引用)に基づいて、各種資料を提供しています。
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