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 投機ゲームの仕組み

株は、一部の人からはギャンブルだと思われている。しかし、我々の年金は殆どが株と債権で運用されている。つまり、株がギャンブルだとすると、国民全てがギャンブルをしている事になる。これは明らかにおかしい。

また、株取引で有利なのは大口の投資家で、個人投資家は情報量・資本力で勝てないといわれている。たしかに、情報量では勝てない可能性があることは否定しようが無い。でも、資本力は関係するのでしょうか?近年、株の売買単位が引き下げられているので、個人でもSONY等の大企業の株を買うことが出来ます。つまり、日々の売買において資本力は関係無いはずです。

でも、株式売買を投機の手段として利用する際には、資本力が物を言ってきます。何故でしょうか?以下、この現象について考察していきたいと思います。

 

信用買いとは、「一定の証拠金を自前で用意できれば、証拠金の数倍のお金を利用して株を買うことができる」システムです。逆に信用売りとは、「一定の証拠金を自前で用意できれば、証拠金の数倍の値段のする株式を一時的に借りられ、市場で売却することが可能」なシステムです。

このシステムのメリットは、少ない自己資金で多額の株式を運用できるので、儲けが大きくできることです(レバレッジ効果)。もちろん、損失が出る時は、手元資金以上に資産が消滅する程減ることもあります。(所謂、樹海行き状態=借金王)

だからといって、信用買い・売りはギャンブルというわけではありません。なぜならば、皆さんの勤めている殆どの会社は、レバレッジ効果を利用して資本が少なくても、立派に会社を成長させていっています。

 

それでは、信用買い若しくは、信用売りを利用して投機ゲームに勝つ戦略をとるにはどうしたらよいでしょうか?信用買いや信用売りをしている人は比較的短期で儲けようと考えています。株取引は短期でみると、ゼロサムゲームの世界です。つまり、誰かが損した分、誰かが得しているわけです。

では、このゼロサムゲームの世界で常に勝っている投機屋はどのような戦略をとっているのでしょうか?ここでは、信用買い(買い方)が勝つことを前提に話を進めていこうと思います。

買い方が勝つには、売り方(信用売り)をしている人に対して損失を出させ、出来るだけ多くの売り方に損切りさせる必要があります。そのためには、まず、売り残(既に信用売りされている量)の多い銘柄をターゲットにします。その次に、大量の買いを浴びせます。そうすると、需給の関係で株価はどんどん上がっていきます。そうすると、売り方は損失がどんどん膨らんでいき追証を払わなければいけないようになります。

このとき、売り方は、これ以上損失を膨らまさないように株を買い戻そう(損切りしよう)と考えるわけです。この損切りをさせるところがポイントです。損切りをする人々は、買い急がなければなりません。つまり、成り行き買いが増えます。成り行き買いが増えるということは、株価が上昇する傾向になるわけです。

こうなると、買い方の圧倒的な勝利になります。つまり、売り方が成り行きで株を買い戻す行為に対して、買い方は指値(高値)で売ることが出来るようになるわけです。

こうして、売り方が大損失した分だけ、買い方は儲けを得ることができるようになります。このような投機ゲームが終了した時点では、株価は異常な高値になってしまっています。その後は、需給の関係で株価は元の水準に戻ってくるわけです。

 

有名な投機屋が介入すると株価は異常な上昇をしていきます。そのため、短期で儲けることが可能になります。しかし、株価をコントロールできるのはあくまでも、大口の投機家ということになります。個人投資家はコバンザメ状態です。コバンザメは株価をコントロールできなないので、儲けれるか儲けられないのかは運という事になります。

「大口の投機家が株価を異常に吊り上げたのだから、そろそろ信用売りが妥当だ」などと考えない方が良いでしょう。大口投機家の資金力が残っていれば、まだまだ値を吊り上げることが可能なのです。そうなったら、あなたも樹海行きです。

このゲームに勝つには、大口投機家以上の資金力を持たなければなりません。それは、個人レベルでは無理です。つまり、個人はこのようなゲームに参加しないようにするべきです。


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