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 フリーキャッシュフロー

フリー・キャッシュフローとは、100%株主資本で資金をまかなってプロジェクトを行った場合、すなわち、無借金でプロジェクトを行った場合に得られるキャッシュフローの事。式としては次式で表される。

FCFがプラスということは、会社にキャッシュが流入していることを示す。一方、FCFがマイナスということは、会社からキャッシュが流出していることを示す。

経営学の授業では、ネットプレゼントバリュー(NPV)を計算するために、FCFを計算すると思う。詳細は省くが、NPVを求める努力は認めるが、NPVを求める時には不確定パラメータが含まれるため、NPV自体の信頼が低いことに注意すべきである。話がそれてしまったので、本題に戻す。

FCFは負債に対する利子については考えていない。そのため、極端に負債が大きい場合には注意を要する。投資家としては、FCFでは無くて、FCFから利子を引いた指標(FCFMI)を使うべきだと思うのだが。

FCFMIによって、会社が得たもしくは失ったキャッシュを評価できるのではないだろうか。

  1. 会社が拡大傾向の場合、得るキャッシュよりも投資に回るキャッシュが多いので、FCFはマイナスになりがちである。ただ、会社が保有するキャッシュは有限なので、保有キャッシュが少ない場合は有利子負債が増える傾向がある。場合によっては、公募増資や第三者割当増資や保有固定資産売却などを行いキャッシュを確保する。もちろん、注目すればわかると思うのだが、優秀な会社は会社規模が大きくなっているにもかかわらず、FCFもプラスになっている。もちろん、株価も高く推移しているが。
     
  2. 会社が水平飛行する場合、投資に回る資本が会社を拡大させる時よりも減少するためFCFはプラスになることが多い。ただ、過去に大きな投資をしている場合、減価償却が大きいため、FCFがプラスでも純利益は少なかったり赤字になっている場合がある。会社がやりがちなのは、この時得られたキャッシュで、会社の利益率を下げるような固定資産を購入する事である。流入キャッシュが増えてくると使いたくなるのが人間の性なんですかね。情けないです。
     
  3. 会社が右肩下がりの場合、営業利益が減少するためFCFはマイナスになり、純利益も赤字になりがちである。この場合、大抵の会社が行うのは、「人件費の削減による営業利益の回復」「海外生産で原価低減をさせるころによる営業利益の回復」と「投資の抑制」と「運転資本を増やすための遊休資産の売却」である。

運転資本を大きくする方法としては、遊休資産の売却を行い、流動資産を確保する方法もある。赤字続きの会社に突然大きなプラスのFCFが出てきた場合には、これを疑うのが良いのでは。

  1. グロービス・マネジメント・インスティテゥート、「MBAファイナンス」、pp104-108、タイヤモンド社(2002)

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